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絵本でまったり親子じかん 9 「はらぺこあおむし」

今回ご紹介する絵本は、

エリック・カール作/もり ひさし訳
“はらぺこあおむし”です!

“はらぺこあおむし”

この絵本を知っていますか?
内容は知らなくても、
「この あおむしの絵は見たことがある!」という方は多いのではないでしょうか?
今回は、世界中で愛されている“はらぺこあおむし”をご紹介します。

①絵の秘密

作者のエリックさんが描く絵は、鮮やかな色をしていて、とても綺麗なんです。

同じ色の部分でも、模様が違ったり、濃さが違ったりしています。
この写真からも わかりますか?

この美しさは、描き方に秘密がありました。

エリックさんは、自分で作った色紙を使って、コラージュ(切り貼り)という方法で描いているんです。
まず薄紙に色を塗り、模様を描いたりしてオリジナルの色紙を作ります。
それを絵に合わせてカットして、貼り合わせていくのだそうです。

こうして描かれた あおむしちゃん。
同じ緑色でも、模様や色の濃さの違いを使いわけているから、とても鮮やかで綺麗なのです。
私は この絵の秘密を知ってから、じっくりと絵を見るようになりました。

②出版の秘密

実はこの“はらぺこあおむし”は、日本ととても関係が深い作品なんです。

1969年、世界で初めて発売されたのはアメリカですが、その時にこの本を印刷・製本したのは、日本の出版社の偕成社なんです!

当時エリックさんの担当編集者は、アメリカでこの本を印刷・製本してくれる印刷所をみつけられずにいました。
(穴を開けたりページを小さく切った仕掛け絵本はコストがかかるため、アメリカでは引き受けてくれる会社が見つからなかったそうです。)
そこで、“はらぺこあおむし”のラフスケッチを持って日本へ。
偕成社の当時の社長が、日本でひきうけてくれる印刷所をみつけてくれたのだそうです。
“はらぺこあおむし”誕生の背景に、日本の会社が関わっていたなんて、知りませんでした。
ちなみに、日本での発売は1976年。
とても長い間、愛されています。

③子どもに愛される秘密

この絵本には、子どもたちの好きなポイントが沢山つまっています。

 
鮮やかな色づかい
穴があいている仕掛け
色々な食べ物がでてくるところ
曜日の名前がでてくるところ
かずを数えるところ

などなど、他にもたくさんあります!
 

我が家の子どもたちは2〜3歳の頃、食べ物のページがお気に入りでした。

今まで見たことも聞いたこともなかった、アメリカらしい食べ物に好奇心が爆発。

「これなぁに?」が止まりませんでした。

何度も読むうちに、この絵本で食べ物の名前を覚えました。

 

発見‼︎はらぺこあおむし

娘はこの絵本が大好き。

 

そんな娘とこの夏、
若葉台のすだちの木で見つけたあおむしをもらって、蝶になるまで育てました!
 
あおむしがやってきた日…
「あ、この子 はらぺこあおむしじゃない?」 
と気がついた娘は本棚へダッシュ‼︎ 
あおむしのそばで絵本を読み始め、我が家にきた あおむしも蝶になることを知ると、とても喜んでいました。 
図鑑ではなく、“はらぺこあおむし”を思い出して絵本を持ってきた娘を見て、
“この絵本が好きなんだなぁ”と感じました。
またこの絵本が、“あおむしは蝶になる”という学びにつながったことにも、嬉しくなりました。

まだ読んだことがない方は、ぜひ読んでみてください。

福家書店さんには、おでかけにも便利な小さいサイズの絵本もありましたよ!
 
(まりな)